当院の本尊大仙智明大権現は、本朝に初めてその本地佛たる地蔵大菩薩が来臨影向給いし時に、摩訶不思議なる縁(えにし)によって伯耆大山の大山神と合体習合なさいました。本朝神祇の数多がそれぞれの如来菩薩明王護法を縁を得てゆかれました。
地蔵大菩薩はインドの神秘文字(サンスクリット語)である梵文でクシティガルバ神(大地の蔵の意)と称されます。漢名を堅牢地神と称し仏教に帰依して菩薩(ボーディサットバ)となられました。
地蔵大菩薩の御誓願は大悲代受苦の本誓に他なりません。あらゆる人間の苦しみや苦悩をすべて肩代わりして下さり、三悪道(地獄道・餓鬼道・畜生道)と四悪趣(地獄趣・餓鬼趣・畜生趣・修羅趣)に墜ちた亡霊をも、必ず救済して下さるという大威徳を標望されております。また、如何様な苦しみの中で絶命した魂魄であっても、地蔵大菩薩に御願いすれば必ず救ってくださるのです。
その地蔵大菩薩を本尊として行われる、真言密教三國伝来の秘法こそが流水灌頂法会であります。
地蔵大菩薩の御誓願を戴くためには、厳重なる法会を執行して正しく且つ真摯に拝まなければなりません。供具を十分に弁備して、資格のある阿闍梨(真言宗僧侶)多数にて盛大に荘厳に拝んでこそ、初めて地蔵大菩薩のお力に縋ることが出来るのです。
また、いつの頃からか壇信徒様は、長時間の法会を嫌って省略、短縮した法会供養を望まれるようになりました。しかし、正しい次第に則り、省略することなく、丁寧に拝まなければ、功徳を得られることはございません。
当院の流水灌頂法会は、近隣の真言宗寺院住職様の来駕を仰ぎ、職衆二十名前後にて執行時間2時間30分程度、古来よりの儀則に違わず執行しております。旧暦正月廿四日と旧暦七月地蔵盆廿四日に両部立(一月金剛界・七月胎蔵界)で執行します。
当院の規模にて流水灌頂法会を定期に執行している寺社仏閣は、全国的に看ましても殆どございません。当院にいつお参りくださいましても、常に本尊大仙智明大権現のおかげを戴けるのは、年に2回の流水灌頂法会執行により、本尊様のパワーアップをしているからなのです。是非御参拝くださいます様お願い申し上げます。
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大仙院大祭は旧暦旧正月24日(初大仙)と旧7月24日(地蔵盆)に執行いたします。執行当日の午前11時まで供養申し込みを受け付けています。事前申し込みは随時受け付けておりますのでなるべくお早めにお申込みください。
当日は午前10時より正午過ぎまで、本堂にて執り行います。本堂に上がってご参拝ください。法会終了後、法話がございますので是非ご聴聞ください。