大仙院縁日について

大仙院縁日について


毎月旧暦の24日は大仙院縁日を行っております。

 昔、中国五代(907~960)の頃、湖北省五祖山におられた戒禅師は、『仏様は沢山おられるので毎日どの仏様を拝めば良いのか分からぬ。』とお嘆きになられた。するとある日、夢の中に日頃よく拝んでいる数多の仏様が現れて仰せられた。『ひと月三十日、毎日どの仏を拝めば良いか割り当てて進ぜましょう。』こうして出来たのが、『三十日秘仏』と称される仏制(仏教儀礼制度)なのです。そして特定の仏様を拝むべき日を『縁日』と称し、その仏様の縁日に拝めば他の日に拝むよりも、多くの御利益が戴けるのです。
 縁日は、決まっている仏様を拝むと、一粒万倍の功徳有りと云われます。一粒万倍とは、一粒の稲籾が一万石の稲籾に化して、人々の腹を満たすことが出来るとされ、転じて総ての人々の願いが叶えられるありがたい日を指します。その仏様を拝むべき一粒万倍日が『縁日』なのです。
 因みによく知られる縁日は、地蔵菩薩が24日、不動明王が28日、観音菩薩が18日、薬師如来が8日、阿弥陀如来が15日、弘法大師が21日、金比羅大神が10日、等々です。
 特に倭国神祇については『三十番神』と称して、三十日秘仏と同様に三十の神々を託宣により選んで、拝むべき日を特定しています。天照大神が10日、八幡大菩薩が11日、春日大明神が15日、等々です。また例に揚げた三神は、江戸時代に非常に盛んに信仰され、この三神を拝めば八百万の神々総てを拝んだ事になるとされました。この三神御神号の掛け軸を床の間によく掛ける信仰は、その由来によるものです。
 当山の縁日は旧暦(太陰暦)の、地蔵菩薩御縁日である24日と定めております。従って現代の新暦(太陽暦)のカレンダーでは別の数字となり、しかも日にちがずれていきます。多くの寺社が終戦後に、当時のGHQ(連合軍最高司令部民間情報教育局)による宗教政策の一環で、それまで太陰暦で行ってきた縁日を始めとする様々な宗教行事を、新暦(太陽暦)による現在の暦に切り替えられたのです。しかし、先師孝壽和尚は『当時縁日に詣って来たのは、お百姓さんか漁師が多かった。皆が云うのに、「わしらは種を植える時期も、魚を捕る頃合いも、旧暦(太陰暦)の方が段取りがいいんじゃ。やっぱり暦は旧暦がええのう。」と言う。だから新暦(太陽暦)に縁日を切り替えることはしなかった。』と仰せでした。現在では市販のカレンダーに旧暦(太陰暦)を併記しているものは殆ど無くなりました。子ども達は旧暦そのものの意味を知りません。聊か困った事となってきましたが、日本中で拙寺のみ、唯一旧暦で縁日をする寺と云われるのも悪くないかなと思っています。

大仙智明大権現

大仙智明大権現 旧暦24日に毎月開催します

〜令和6年〜
1月5日(金)
2月3日(土)
★大祭★ 3月4日(月)
4月2日(火)
5月2日(木)
5月31日(金)
6月29日(土)
7月29日(月)
★大祭★ 8月27日(火)
9月26日(木)
10月26日(土)
1月24日(日)
12月24日(火)

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大仙院大祭(流水灌頂法会)

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